“いいね金沢”加賀野菜

加賀つるまめ

概要

出荷時期:6月上旬〜10月下旬

 加賀野菜“加賀つるまめ”の“つるまめ”は地元で呼ばれている名であり、正式には“フジマメ”のことである。
 つるまめには白花と赤花とがあり、金沢市で栽培されているフジマメは白花である。白花には白花フジマメや古市白花という極早生の白花種があり、金沢市の白花種も同系の品種であるとされている。その他、現在栽培されていないが、当地で育成された「松本蔓無」がある。この品種は、金沢市打木町の篤農家・故松本佐一郎氏が、在来の矮性品種から系統分離で育成したもので、昭和37年に品種登録されている。

 つるまめは耐乾性があり高温にも強いが、低温には極めて弱い。生育適温は13〜28度で、適温は23〜28度と高く、13度以下では生育は劣る。土質に対する適応性は広いが、保水力のある土壌または砂壌土を好む。また酸性に弱く、pH6.0〜6.8が適する。
 本葉6枚ぐらいからつるが伸び始めるので、本葉4〜5葉頃定植する。つるは伸びるにしたがって支柱に誘引し、支柱の上で摘心する。側枝は伸びるにつれて本葉2葉残して摘心し、多くの花軸を出させて開花結実させる。収穫は開花後10〜14日ごろから収穫できる。莢内のマメが大きく肥大しないうちに収穫することがコツである。


歴史と現状

加賀つるまめ畑 産地:金沢市花園地区、富樫地区

 フジマメは「野菜種類・品種名考」(青葉 高著)によると、インド、東南アジア、中国などで広く栽培されている。

 日本への渡来については、平安時代の新撰字鏡(900年頃)、本草和名(910年頃)などにフジマメがあり、渡来年代は古い。また隠元禅師が1650年頃中国から導入したという説もあり、近畿・関西方面を中心に栽培が多い。

 フジマメには地方名が多い。江戸時代の地方名を載せた物類称呼(1775)には、関西でインゲンマメ(隠元豆)、伊勢でセンゴクマメ(千石豆)と呼ばれている。千石豆とは豊産を意味する名称で、岐阜・愛知両県ではマンゴクマメ(万石豆)と呼ばれている。このように収量が多いことから本県では「だら(馬鹿)豆」とも呼ばれている。また一説には、「だらでも(馬鹿でも)作れる」と云ったところからついた名らしい。

 本県でいつ頃から栽培されていたか、詳しいことはわかっていないが、昭和20年代頃と思われる。